無料ブログはココログ

« 人民大学 | トップページ | チベット学情報交換会(仮) »

2013年9月 5日 (木)

青海調査

8/7からの人民大学滞在に引き続き、8/26からアムド〜カムの調査に来ています。メインは玉樹周辺の古チベット語碑文の調査ですが、西寧とその南部でも寺院調査、景観調査をすることができました。


玉樹周辺の碑文は2006年に調査をしたことがあったのですが、当時は一人で来ていたことと、酷い高山病に悩まされたおかげで、思うように調査が進みませんでした。


今回は、複数人での調査、かつ現地の人々の多大なる協力のおかげで素晴らしいものになりました。ダムディンジョマさんとそのご家族、そしてツェジワンモさんとご家族に大々々感謝です!また、西寧ではソナムドンドゥプ先生には本当にお世話になりました。おまけに、懸念の高山病は、ダイアモックスを事前に準備していたことでほぼ解消!



今回一番嬉しかったのは、Brag lha moと呼ばれる摩崖碑を見ることができたことです。2009年にOld Tibetan Inscriptionsを編集していたときは、出版された写真(しかもあまり写りが良くない)のみを頼りに、目を皿のようにしてうんうんうなりながらテキストを作りました。思った以上に時間がかかり、わずか10行にも満たない碑文に一週間もかかったのですが、それでもあまり満足がいくように仕上がらず、ずっと心残りだったのです。初めて間近に見ることができたとき瞬間は、忘れがたいものになりました。

Dsc_1131

もう一つ嬉しかったのが、チームでテキストを解読することの楽しさを知ったということです。碑文の読みにくい一つの文字をめぐって、ああでもないこうでもないとワイワイ皆で議論し協力しながら正解を見つけていくのは本当に幸せなひとときでした。文献学におけるテキスト解読は、基本的に孤独な作業であって、先行研究の粗を探したりしがちなのですが、今回の碑文解読は全くそういう類のものではありませんでした。他の人が正解を見つけても悔しく思うこともなく、むしろ一緒になって喜びをわかちあうことができたのです。

Dsc_1078

連日雨続きで、決して良い状況とは言えない中、実りのある調査となりました。大きな成果を挙げることができたのは、本当に皆の協力があってのことだと思います。

« 人民大学 | トップページ | チベット学情報交換会(仮) »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1862809/53148627

この記事へのトラックバック一覧です: 青海調査:

« 人民大学 | トップページ | チベット学情報交換会(仮) »